南の島のお祭り
2月上旬の2週間、イースター島では一年に一度のお祭りが開かれます。
その名は「TAPATI」。
イベントも盛りだくさん。
祭りのメインテーマは【島の女王を決める】というもの。女王の条件はラパヌイ語が話せて、未婚で、島に住んでいる17から18歳の女の子。まず祭りの前に実行委員から、条件を満たした二人の女の子に声が掛かります。その二人が女王候補者。そしてどちらの女の子を応援するかで島が二つのチームに分かれます。家族や親類、友人知人など。島には7000人弱の人が住んでいるので相当な人数同士の対抗戦です。自分が応援する女王候補者を真の女王にする為に、2週間もの間、島のあちこちで民族衣装を纏ったポリネシア系の屈強な住民たちが様々な対決をするのです。
木彫りモアイ作りコンテスト、水泳大会、釣りコンテスト、あやとりコンテスト、農作物品評会、花の冠作製コンテスト、ボードなし波乗りコンテスト、裸乗レースなどなど。
私達が到着したのは2月8日、祭りも後半に差し掛かっていました。それでも見どころ満載でした!
前列で伝統ダンスを踊り、後列では伝統楽器の生バンドとコーラス隊。
決着がついたのは、日付変わって真夜中の2時半。数年前までは朝の5時までやっていたとか。
あぁお美しい女王様たちです
見物客にも振る舞われ頂くと、ココナッツやバナナの香る南国の味でした。
◆ボディペインティング品評会◆
色の違う土を溶かした塗料で描いた模様。
演者は画の説明をしながら、画がよく見えるようにポージングを決めます。
トップレスの女性
いやらしさは感じません。美しく、そして力強い。
◆投槍対決◆
バナナの木3本目がけて、先が研いだ石の刃の槍を投げます。
◆ドゥアスロン対決◆
トライアスロンの海バージョン。
藁のボディボードに乗り換え
子どもの部、ティーンエイジャーの部、大人の部に分かれて、舞台の上で唄い踊ります。
拍手喝采!
◆ハカペイ◆
ハカペイは祭りの最大の見どころのひとつ。
丘の急斜面をバナナの幹で作ったソリで滑走します。成功すれば勇敢な男として認められます。時速80キロで滑り落ちるので、一歩間違えたら大参事。
滑走前、強風吹き荒れる丘の頂上は緊張感が張りつめていました。
見物客は少し離れて様子を見ています。
最後、掛け声の後に男たちが天に向かって叫んだ時には鳥肌が立ち泣きそうになった。
「ホーーーーーヘーーーーーーホーーーーー!!!」
という合図とともに手は離され、自由を得たソリは一直線に滑り落ちて行きます。
斜面の凸凹の衝撃で身体が上下に弾むので、投げ飛ばされないようにしがみついています。
より麓の遠い位置で止まった人がポイントが高いそうなのですが、
滑り終わった勇者たちは拳を天に掲げ、雄叫びをあげています。
私達も後を追って丘を下りましたが、途中何度も尻もちをつくくらい急な斜面でした。
見上げて改めて感動が込み上げた。
地球の裏側では冬期オリンピックが開かれている。
きっと雪の降らないこの島の人には関係ない。
こんなにも楽しいお祭りがあるからね。
Now Playing:久保田利伸「LA・LA・LA LOVE SONG」