釣りキチ
誰を誘うこともなく一人で来る日も来る日も。
「日が落ちるまでの2時間が勝負だ」と言い残して。
釣れない日は「気温が高すぎる。」、「餌をとうもろこしにかえたほうがいい。」、「ついてきた犬がうるさかった。」などと釣れなかった理由を聞かされながら晩御飯を食べます。
ふーん。
全く興味が沸きません。
釣りに行くようになって良かったことはマコトが魚を三枚にきれいにおろせるようになったこと。
釣ってきてもお母さんたちは捌いてくれません。そんな甘くないよ。責任を持って捌くのが暗黙のルールです。
お刺身、なめろう、つみれ、マリネまで作れるようになったようです。みんなの晩酌のおつまみになってます。ぜひ日本に帰っても台所に立って一品ちゃちゃっと作ってくれたら嬉しいな。
「マミコも一度来たら?面白いよ」と言われ続けて3カ月。
「竿を振るのは上手やね」と褒められました。昔はよく地元の橋立港やら塩谷の海の方に父に連れられて釣りに出掛けたからかな。でも、あの時も退屈だったなぁ。静かにしろって怒られるし。水面から伸びる糸の動きを見ながらじっと待つのは苦手だったな。えさをつけるのも苦手やし。あのミミズみたいな餌。実家では肉より魚が毎晩何かしら食卓に出てたな。とか考えてたら
「きた!!!」
と、マコトが釣ってました。
釣り吉の目標は、帰るまでにこの沼にいるという沼の主、パクーを釣り上げることだそうです。
何度か逃していて、竿も一度持って行かれていて、「釣り上げないと帰るに帰れない」と毎日言っています。夢にも出てくるそうです。